猫の目が光る理由
猫の目が暗闇でキラリと光っているのを見たことありますよね?
猫に限らず夜行性の動物の目は光っています。
では、なぜ光っているのでしょうか。
それを知るためには、まず目の構造について説明する必要があります。
目が見える仕組み
人間を含め、動物の目の奥には「網膜」という透明な膜があり、網膜には光や色を感じる事ができる「視細胞」が数多く存在しています。
また、視細胞には、明るい所で機能する「錐体(すいたい)細胞」と、暗い所で機能する「杆体または桿体(かんたい)細胞」という細胞が存在しています。
このように、瞳孔から入ってきた光を、目の奥の網膜で感じる事により、「見る」事ができています。
さらに瞳孔を大きさを変える事により、入ってくる光の量を調整し、周りの明るさに合わせて物を見る事が出来るようになっています。
鏡で自分の瞳孔を観察してみてください。部屋の明るさを暗くすると、大きさが変わるのを観察する事ができます。
では、猫の目と人間の目では何が違うのでしょうか。
それは、猫の目に秘密があります。
タペタムとは
猫の目には、網膜の後ろ側(奥側)に「タペタム」という反射板がついています。
タペタムとは、光を反射する事ができる薄い膜の事です。
猫は目に入ってきた光を直接網膜で感じ、その後タペタムで反射してきた光を再度感じる事により、人間よりも2倍光を感じる事で出来ます。
タペタムで反射した光の一部は瞳孔から出ていくため、猫の目はキラリと光って(反射)いるように見えるのです。
猫の目は人よりも7倍暗闇に強い
猫は人間の7分の1の光量でも物を見る事ができます。
あれ?さっき2倍って言ってなかった?と思った方もいると思います。
実は猫の目にはさらに暗闇に強い秘密があるのです。
さきほど、視細胞には2種類あって、明るい所で機能する「錐体細胞」と、暗い所で機能する「杆体細胞」があると説明しました。
猫の目は人間に比べると暗い所で機能する「杆体細胞」の割合が多いのです。
また、猫の目は大きいために多くの光を取り込む事が出来るのです。
まとめ
猫の目は、「タペタムがある」・「暗闇に強い視細胞が多い」・「目が大きい」
この3つの理由から、猫は人間に比べて7倍暗闇に強いのです。
でも実は、人間よりも10倍視力が悪いんです。
光を感じる事に特化している分、色彩や視力を犠牲にしているのです。
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