アンコウのオスは究極のヒモ男?!
寒い冬の時期に旬をむかえるアンコウ。
お鍋にしていただくと、とっても美味しいですよね。
今回は、そんなアンコウの意外な一面をご紹介します。
アンコウについて
アンコウは水深300メートルの深海に生息しています。
とても暗い環境で基本的には1匹で孤独に暮らしているわけです。
しかも、皆さんがイメージしているアンコウは全てメスです。
どういう事かというと、メスの大きさが40センチメートルあるのに対し、オスの大きさは4センチ程しかないのです!なんとメスの10分の1の大きさしかありません。
そんなオスとメスが深海で出会う可能性はとても低いのです!
「なかなか出会いがない」と嘆いている人間よりも“はるかに”出会いがありません。
そんなアンコウのオスが繁殖のためにとる行動が究極なのです。
1回の出会いを逃さない
アンコウのオスは、一度メスに出会うと逃しません。
どういう事かというと、メスを見つけると「噛みついて離さない」のです。それだけなら、ただのしつこいオスですが、なんとそのまま「徐々に体がメスと融合していく」のです。
そして生きていく為の栄養をメスから取り入れるようになります。最終的には精巣だけがメスの体の中に残り、メスにとって最も都合のいい時に精子を供給するようになります。
まさに「究極のヒモ男」です。
なぞ多き深海生物
深海で暮らすアンコウについてはまだまだ分からない事が多くあります。
通常、生物が融合する場合は拒絶反応が起きてしまいます。人間の臓器移植の際にも拒絶反応が問題となり、とても慎重になります。
これは生物がもつ免疫システムによるものなのですが、なぜ?アンコウは拒絶反応が起きないのでしょうか?
アンコウの融合が判明してから100年程経ちますが、最近理由が判明しました。
なんと「アンコウには免疫システムが無かった」のです。アンコウは繁殖のために免疫システムを放棄していたのです。
そして、1匹のメスに複数のオスが融合している事も分かっています。なんと1匹のメスで抱えているオスが8匹にもなる場合があります。
これもまた究極ですよね。

まだまだ深海生物については分からない事が多そうですね。
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